Post on 11-Mar-2020
NIKKEI WinPC 2012.638 特別付録
LGA1155プラットフォームまで従来のBIOSを採用してきたGIGABYTE
TECHNOLOGYも、LGA2011プラットフォームではUEFI(Uni� ed Exten-
sible Firmware Interface)を全面的に採用した。今月は「GA-X79-UD5」を使ってBIOS設定画面を紹介する。 設定画面は「3D BIOS」と「BIOS Set -
文/SPOOL(宮川 泰明)
up Program」がある。3D BIOSは直感的に操作できるとするインターフェース。マザーボードの大きな画像が現れ、各所をクリックすると該当する部分の設定を変えられる。設定項目と内容の関係が分かりやすい。余白部分をクリックすると、反対側から見た画像に切り替えられる。 BIOS Setup Programは従来と同じ
BIOS設定画面には多くの項目があり、メーカーごとにメニュー構成や呼び方が異なる。だが基本的な内容はどの製品もほぼ同じだ。各メーカーの代表的な製品を取り上げ、目的別に設定方法を紹介する。今月はGIGABYTE TECHNOLOGYだ。
文字中心の設定画面だ。3D BIOSの画面下に並んでいるアイコンをクリックして切り替える。3D BIOSには無い項目もあるので、より詳しく設定したい場合はこちらを使う。右上にある3D BIOSのロゴをクリックすると3D BIOSの画面に戻る。また、どちらの画面でも[F1]キーで切り替えられる。
これだけ知っていれば大丈夫目的別 BIOS設定ガイド
メーカーごとの違いを解説
GIGABYTE TECHNOLOGY編
BIOS Setup Program
3D BIOS
画像は回転できる
設定を保存して終了
画像の各部をクリックすると関連する設定項目が現れる
初期設定を読み出す
設定を保存しないで終了
設定を保存して終了上からCPU、メモリ
ーの情報、マザーボードの型番、BIOSの情報
言語の選択
日時の変更 選択した項目のヘルプを表示する
メインのBIOS設定画面(GIGABYTE TECHNOLOGY、GA-X79-UD5)
BIOS Setup Programに移動 3D BIOSに移動
PC自作の Concierge
特別付録 39NIKKEI WinPC 2012.6
CPUの設定は動作周波数を変更する他にも、動作させるコアの数を変えたり、SpeedStepなどの機能を有効/無効にしたりできる。 3D BIOSでは画像のCPUソケット周辺をクリックすると動作周波数を設定できる。開いたウインドウの「Frequency」タブを使う。動作倍率は「CPU Clock
Ratio」で変更する。スライドバーで数値を変えられる。ベースクロックは「BCLK/
PCIe Clock Control」で設定する。「Manual」ではCPUとPCI Express共通のベースクロックを変えられる他、CPUにはさらに規定の倍数をかけられる。例えば共通のベースクロックを100MHz、倍率を1.25倍にするとCPUのベースクロックは125MHzになる。 3D BIOSでは動作周波数以外の設定項目は少ない。CPUの仮想化支援機能の有効/無効を切り替えられるだけだ。その際はチップセットのヒートシンクをクリックする。Turbo BoostやSpeedStepなど他の機能の設定にはBIOS Setup Programを使う。
CPUの設定を変更する
3D BIOSでのメモリーの設定はCPUとセットになっているため、クリックする場所はCPUと同じでよい。Frequencyタブで動作周波数を、「Memo ry Tim-
ing」タブで動作タイミングを変更できる。使用しているメモリーがオーバークロック用の設定「XMP」を備える場合は、Frequencyタブで有効にできる。動作タイミングで設定できるのは「CAS
Latency」「tRCD」「tRP」「tRAS」の4項目だけ。4チャンネル分の設定項目が2個に分かれているため、同名のタブが2個ある。 BIOS Setup Programでは「M.I.T.」タブで設定する。「Advanced Memo-
ry Settings」では3D BIOSより細かくタイミングを変更できる。「Channel A
Timing Settings」「同B」などチャンネルごとに設定画面がある。
メモリーの設定を変更する
クリックする
クリックする
動作周波数の設定
動作タイミングの設定
3D BIOSの場合
BIOS Setup Programの場合
CPUの動作倍率を変更
初期値は「Auto」。「Quick」では全チャンネルを一斉に、「Expert」ではチャンネルごとに設定できる
初期値は「Auto」。クリックか[Enter]で数値に切り替え、スライドバーで値を変更する
初期値は「Auto」。「Manual」に変更するとCPUのベースクロックとPCI Expressの動作周波数を変更できる。クリックか[Enter]キーで切り替える
CPU/PCI Express共通のベースクロックを変更CPUのベースクロックを共通のベースクロックの何倍で動作させるかを設定する
初期値は「Auto」。[+][-]で動作倍率を切り替える。下に動作周波数が表示される
コアごとにTurbo Boost時の最大倍率を設定する
自動/有効/無効を設定する
CPUの動作倍率
自動/有効/無効を設定する
NIKKEI WinPC 2012.640 特別付録
これだけ知っていれば大丈夫目的別 BIOS設定ガイド
3D BIOSでは起動ドライブの順番を変更できない。BIOS Setup ProgramのBIOS Featuresタブで変更できる。「Boot
Option #1」「同#2」の順で起動する。光学式ドライブやHDD、SSDが複数ある場合は、つないだドライブがリストに現れないことがある。その場合は「CD/DVD
ROM Drive BBS Priorities」と「Hard
Drive BBS Priorities」で起動に使いたいドライブをBoot Option #1に指定する。 システムの起動時に[F12]キーを押すと、設定を変更せずに起動するドライブを選べる。
各種インターフェースの設定は3D
BIOSが便利だ。画像のSerial ATA端子かI/Oパネルをクリックすると該当する場所の端子の設定画面が開く。Serial
ATA端子をクリックすると、コントローラーチップごとに設定を変えられる。「Onchip SATA Controller」はチップセット、「GSATA Controller」はMarvell Technology Group製のチップが制御する端子だ。I/Oパネルは2個のタブに分かれており、「Rear Panel」ではeSATA、オーディオ、LAN、IEEE
1394をそれぞれ有効/無効にできる。eSATAは動作モードの変更もできる。「USB」タブではUSB 2.0と3.0端子を有効/無効にできる。ただし、初期設定で全て有効になっており、Serial ATAはAHCIモードに設定してあるため、通常は変更する必要は無いだろう。 BIOS Setup Programでは「Peri-
pherals」タブにまとまっている。チップセットのSerial ATAが「Intel SATA
Controller Mode」に、設定内容の「AHCI」が「AHCI Mode」になっているなど3D
BIOSとは一部名称が違う部分もあるが、設定できる内容は同じだ。外部コントローラーのSerial ATA端子はeSATAも「Marvell ATA Controller Con �gu-
ration」内にまとめてある。
ドライブの起動順を変える
オンボードデバイスを設定する
HDDや光学式ドライブの順番の変更
HDDやSSD、USBメモリーなどが複数ある場合にどれを優先するかの設定
光学式ドライブはリストに出ない
3D BIOSの場合
BIOS Setup Programの場合
クリックする
クリックする
チップセットのSerial ATAの動作モードを変更
Marvell Technology Group製コントローラーチップの設定
Serial ATAの動作モードの変更
有効/無効を設定する
Serial ATAの動作モードを変更
有効/無効を設定する
PC自作の Concierge
特別付録 41NIKKEI WinPC 2012.6
CPUなどの温度を確認する
ファンの回転数の制御を変える
BIOS Setup ProgramのM.I.T.タブ内、「PC Health Status」で確認する。ここではCPU、チップセット、システムの温度を表示できる。この画面ではCPUやメモリーなどの動作電圧や、ファン端子に接続しているファンの回転数も確認できる。3D BIOSでは、CPUとメモリーの設定画面を開くと別ウインドウで同時に表示される。
設定できるのはCPUファンとケースファン2個。3D BIOSではチップセットのヒートシンクをクリックして開いたウインドウの「Smart Fan」タブで設定する。初期値の「Normal」の他、回転数を抑える「Silent」、手動設定の「Manual」、常に最高回転で動作する「Disabled」がある。Manualに設定すると「Slope
PWM」という項目が選択できるようになる。「0.75 PWM value /℃」などの選択肢があり、数字が大きくなると回転数も高くなる。実際に回転数が変わるのは再起動後だ。BIOS Setup Programでは温度表示と同じ画面で同様の設定ができる。こちらは温度やファンの回転数に応じて警告する設定も可能だ。
BIOSを更新する BIOS Setup Programの「Save &
Exit」アイコンの下にある「Q-Flash」をクリックすると、BIOS更新機能の「Q-Flash Utility」が起動する。BIOSイメージはファイル名を変えたりフォルダー内に入れたりしても認識するが、保存したUSBメモリーはQ-Flash Utilityを起動する前に挿しておかないと認識しないので注意が必要だ。実行前にアップデート前後のバージョンをしっかり確認しておこう。BIOS設定画面で[F8]キーを押すか、システム起動時に[End]キーを押しても同機能を起動できる。
BIOS Setup Programの場合
3D BIOSの場合
あらかじめBIOSのイメージファイルを保存したUSBメモリーを挿しておく
BIOSのイメージファイルを保存したドライブとファイルを選ぶ
CPUの温度
システムの温度
「Manual」に設定すると指定できる
回転数制御機能のモード選択
チップセットの温度
CPU/ケースファンの回転数(単位は回転/分)
CPUの温度が高かったり、ファンの回転数が低い場合に警告する設定
3D BIOSと同様
現在のBIOSのバージョン
アップデートするBIOSのバージョン
シャットダウンする再起動する
ファイルを選んでダブルクリックする
クリックする
NIKKEI WinPC 2012.642 特別付録
文/SPOOL(宮川 泰明)
BIOS設定画面はマザーボードメーカーによってデザインが大幅に異なる。内容が同じでも項目の名称が異なる場合もある。ただし、できることに大きな違いは無い。基本を押さえておけば他のマザーボードでも応用は可能だ。今月はMSIを取り上げる。
メーカーごとの違いを解説
MSIは早い時期からUEFI(Unified
Ex tensible Firmware Interface)を採用してきたメーカーだ。メイン画面は他メーカーと構成が大幅に異なる。右下と左下のタブで各種設定項目を切り替える。 メイン画面では日時やCPU温度の確認、起動デバイスの変更ができる。右上にある「×」を押すと設定を保存して終了する。中央の「ECO mode」と「OC Genie Ⅱ
mode」はあらかじめ用意された設定に
変更するボタンだ。ただ、今回テストした環境では動作しなかった。今後のアップデートで改善する可能性がある。 設定変更で主に使うのは「SETTINGS」タブと「OC」タブ。オーバークロックに関する設定はOC、それ以外はSET-
TINGSにまとめてある。他のメーカーよりタブの種類が少ないため、特にSET-
TINGSタブ内は階層が深くまである。タブを選ぶと、中央に設定項目が現れる。
左に「>」が付いている項目は選ぶと関連メニューか選択肢のウインドウが開く。 「BROWSER」タブや、「UTILITIES」タブ内の「HDD backup」、「Live up-
date」では独自OSの「Winki 3」を使い、Win dowsを起動せずにWebブラウザーなどが使える。使用する場合はWin-
dows上でインストールするか、光学式ドライブにユーティリティーディスクを入れておく。
メインのBIOS設定画面(MSI、X79MA-GD45)
「ECO mode」と「OC Genie Ⅱ mode」に一括設定する
設定項目をまとめたタブ
これだけ知っていれば大丈夫目的別 BIOS設定ガイド MSI編
BIOSのバージョン CPUとメモリーの情報 設定を保存して終了起動順番の変更
PC自作の Concierge
特別付録 43NIKKEI WinPC 2012.6
CPUの設定はOCタブで変更する。動作周波数に関する項目だけでなく、CPU個別の機能の設定もここにまとまっている。 「CPU Base Clock(MHz)」ではCPU とPCI Express共通のベースクロックを指定する。設定可能な範囲は90M~200MHzだ。範囲外の数値を入力すると、エラーメッセージの後、入力前の数値に戻る。CPUのベースクロックにはこの数値に規定の倍数をかけられる。さらに「Adjust CPU Ratio」で動作倍率を指定し、動作周波数が決まる。同じ画面でSpeedStepとTurbo Boostの有効/無効も設定できる。これらの設定は「Over clocking Profiles」で6個までBIOS内に保存可能で、USBメモリーにも保存しておける。 他の機能は「CPU Features」内で変更する。コアごとのTurbo Boost時の最大動作倍率も設定可能だ。「CPU Spec-
i�ca tions」ではCPUのコア数やキャッシュ容量といった基本情報や、サポートする機能の確認もできる。
CPUの設定を変更する
メモリーの設定はCPU同様、OCタブで変更する。動作周波数を変更する項目は「DRAM Frequency」。多くの場合は「Auto」のままで問題無いが、DDR3-
1600のメモリーを挿したのにDDR3-
1333で認識してしまう、といったときは手動で設定する。XMPに対応したメモリーを使っているなら、「Extreme Mem o-
ry Pro�le(X.M.P)」を「Enabled」にするだけでよい。 動作タイミングは「Advanced DRAM
Con �g uration」で変更する。このメニューは「DRAM Timing Mode」が「Auto」の場合に選択できないため、「Link」または「Unlink」に設定する。Linkでは全てのモジュールを一括して、Un linkではそれぞれ個別に設定可能だ。初期設定では全て「Auto」になっている。Un linkは設定の前にモジュールを選択する画面がある。
メモリーの設定を変更する
CPU/PCI Express共通のベースクロックを変更する
有効/無効を設定する
自動/有効/無効を設定する
メモリーの動作周波数を変更する
CPUのベースクロックを共通のベースクロックの何倍で動作させるかを設定する
CPUの動作倍率を変更する
Turbo Boost時の動作倍率をコアごとに設定する
メモリーの情報を表示する
メモリーの
動作タイミングを設定する
XMPを有効/無効にする
NIKKEI WinPC 2012.644 特別付録
これだけ知っていれば大丈夫目的別 BIOS設定ガイド
デバイスの起動順はSETTINGSタブの「Boot」で変更できる。他メーカーのマザーボードでは接続したデバイスだけを表示する仕組みが多いが、X79MA-
GD45では選択肢が全て表示されていた。種類は多いものの、デバイスを接続してあるときは名前が表示されるので迷わないだろう。接続したデバイスの名前が見つからないときは画面下にある「Hard
Disk Drive BBS Priorities」などを確認するとよい。同じ種類のデバイスが2台以上つながっていると、ここで「1st
Boot」に設定したデバイスだけが表示される。 メイン画面の右上にあるアイコンを動かしても起動順番は変えられる。ただし、こちらは同じ種類のデバイスが複数あるときに優先順位を変更できない。 同じタブのSave & Exitにある「Boot
Override」では、設定した優先順位に関係無く任意のデバイスから起動できる。この画面ではつないだデバイスだけが表示される。
ドライブの起動順を変える
オンボードデバイスはSETTINGSタブの「Advanced」内、「Integrated Pe-
riph erals」で設定する。チップセットの制御するSerial ATAに関する設定はここだ。動作モードは初期設定でAHCIだった。RAIDを使うとき以外は、変更しなくてよいだろう。ただし、BIOSのバージョンによって初期値が異なる可能性がある。PCを組んだ後初めて起動するときや、BIOSを更新した後などは必ず確認しよう。OSのインストール後は変更すると起動しなくなることがあるため、むやみに変更しない方がよい。 他にも同じ画面でLANとオーディオ機能の有効/無効を選べる。サウンドボードを搭載しているなら、オンボードのサウンド機能は無効にしておくとよい。OS上での設定ミスで音が出ないトラブルなどを避けられる。
オンボードデバイスを設定する
HDDやSSD、USBメモリーなどが複数ある場合にどれを優先するかの設定
HDDや光学式ドライブなどの順番の変更
Serial ATAの動作モードの変更
有効/無効を設定する
つないでいないデバイスも表示される
PC自作の Concierge
特別付録 45NIKKEI WinPC 2012.6
CPUなどの温度を確認する
ファンの回転数の制御を変える
SETTINGSタブをAdvanced、「Hard ware Monitor」と進むと、CPUとシステムの温度を確認できる。同じ画面でファンの回転数も表示できる。CPUクーラーを交換したときなどは、この数値が参考になる。今回使用したCore i7-
3820は室温24℃の部屋で27℃前後だった。ただし、適正な温度はCPUのモデルによって異なる。個体差もあるため、参考程度にとどめておこう。 CPUとシステムの温度は常に画面の左上に表示している。ファンの回転数などの情報が不要なら、これで十分だ。
ファンの回転数を制御する設定項目は、CPU温度表示と同様にSETTINGSタブをAdvanced、Hardware Monitorと選んだ所にある。CPUファンの回転数は「CPU Smart Fan Target」を「Dis-
abled」から温度に切り替えると現れる「CPU Min.Fan Speed」で指定する。ここで選んだ温度はファン制御を有効にするしきい値。CPUの温度がこの値より低ければ設定した回転数で動作し、超えると少しずつ上昇する。回転数はパーセンテージで指定する。しかし、試したところ0%に設定してもファンは動作していた。ケースファンはCPUファンのような温度のしきい値は無く、元の回転数から何%で動作するかを指定する。
BIOSを更新する BIOSの更新はUTILITIESタブにある「M-Flash」を使う。BIOSイメージをコピーしたUSBメモリーを挿し、「Select
one �le to update BIOS」を選ぶ。ドライブ、ファイルと選択すると更新が始まる。「BIOS Boot Function」はUSBメモリーにあるBIOSイメージを使って起動する機能。更新前に変更点の確認などができる。
画面左上にCPUとシステムの温度を常に表示している
システムの温度CPUの温度
ファンの回転数を上げる温度のしきい値の設定
ケースファンの回転数の設定
しきい値より温度が低い場合の回転数の設定
CPU/ケースファンの回転数(単位は回転/分)
現在のファンの回転数
BIOSイメージの入ったUSBメモリーを選択する
ダブルクリックか[Enter]キーで更新開始
BIOSを更新せずに、USBメモリー内にあるBIOSイメージからシステムを起動する現在のバージョンの
BIOSを保存する
デュアルブート構成のトラブルを解決 Windows 7とXPのデュアルブート環境は、右図のように構成Aと構成Bに大別できる。構成AはWindows XPをインストールした後にWindows 7をインストールした構成だ。一方の構成Bは、既にWindows 7がインストールされているPCにXPを追加インストールしたときの構成だ。AとBの大きな違いは、ブート専用パーティションがあるかどうかだ。 このうち②もしくは③の領域にWin-dows 7を再インストールする場合は、特に問題は無い。通常通りWindows 7のインストールディスクから起動し、インストール先の指定画面で目的の領域をフォーマット(もしくは削除)して、選べばよい。 問題が発生するのは、①と④の領域にXPを再インストールする場合だ。同様に領域をフォーマットして、XPをインストールすると、OSの選択メニューが表示されなくなってしまう。いきなりXPが起動してしまうのだ。Windows 7の実体はHDDの中に残っているものの、通常の方法では起動できない。
Windows XPを再インストールする前
方法
1ブート情報のバックアップ
Windows XPを再インストールする
ブート情報を書き戻す
ブートセクターを復元する
Windows XPを再インストールしてしまった後
方法
2ブート情報を再構築する
ブートセクターを復元する
Windows XPの起動情報を追加する
方法
3
Windows XPを再インストールする
ブートセクターを復元する
構成A 構成B構成A
Windows 7とXPのデュアルブート構成で、OSを再インストール
したら起動できなくなった
Windows 7とWindows XPを1台で運用しているPCで、Windows XPを再インストールすると、OSの選択メニューが表示されなくなることがある。
方法1
方法2
方法3
XPの再インストール前
XPの再インストール後
この画面が出なくなる
デュアルブートの構成や再インストールする前後で対処方法が異なる
Windows 7とXPの典型的なデュアルブート構成。「構成A」は、Windows XPをインストールした後に、Windows 7をインストール。「構成B」は、Windows 7をインストールした後に、Windows XPをインストールした。①もしくは④の領域にXPを再インストールすると、デュアルブート環境が壊れてしまう。特に①の領域に再インストールしてしまった場合は、復旧が面倒だ。
BCD:ブート設定データbootmgr:ブートマネージャー
このような現象が発生する原因は2つある。一つは、XPの再インストールによりブートセクターが書き換えられることだ。もう一つは構成Aで発生するが、Windowsの起動情報を保持してい
るブート情報のファイル(BCD:Boot Con� guration Data)が消失することだ。ブート情報は通常、先頭パーティションにある。構成Bでは、専用のブートパーティションにあるため消失しないが、
構成A
構成B
①Windows XP
②Windows 7 データ
BCD
bootmgr
③Windows 7
④Windows XP データ
BCD
bootmgr
ブート専用パーティション
デュアルブート構成にすると、最新OSと従来のOSを手軽に併用できる。ただし、何も考えずにOSを再インストールすると、
この環境が壊れてしまうことがある。今回はこのトラブルを解決する。
文/松永 融
NIKKEI WinPC 2012.646 特別付録
隠しフォルダーが見えるように、設定を変更
方法
1-1
エクスプローラの表示オプションを変更するため、「ツール」から「フォルダオプション」を選択。
さらに下側へスクロールし、「保護されたオペレーティング システム ファイルを表示しない(推奨)」のチェックを外し、「OK」をクリック。
「表示」タブをクリックし、「ファイルとフォルダの表示」の「すべてのファイルとフォルダを表示する」を選ぶ。
ブート情報をバックアップする
方法
1-2
ブート情報は、Cドライブのルートにある「Boot」フォルダー内の「BCD」ファイルに記録されている。
「Boot」フォルダーと「bootmgr」をバックアップするため、適当な記憶装置(ここではUSBメモリー)へコピーする。
①クリック
②選択
チェックを外す
コピーする
コピーする
XPを再インストールする方法
1-3
HDDにXPをインストールした状態でWin-dows XPのインストールディスクから起動すると、このような画面が表示される。再インストールするので[Esc]キーを押す。
再インストールするパーティション(ここでは「C:パーティション1」)を選択する。
フォーマットの種類を選ぶ画面が出るので、左の4つの項目のいずれかを選んでフォーマットする。特に理由がなければ、NTFSでクイックフォーマットする。 [F]キーを押してフォ
ーマットし、インストールを続ける。
既存のXPが正しく機能しなくなる旨の警告画面が表示される。[C]キーを押して、セットアップを続ける。
[Esc]キーを押す
[C]キーを押す
[F]キーを押す
特別付録 47NIKKEI WinPC 2012.6
ブート関連のファイルを書き戻し、ブートローダーを切り替える
「方法1-1」をした後、USBメモリーにバックアップしておいた「Boot」フォルダーと「bootmgr」をCドライブへ書き戻す。
Windows 7のインストール状態がチェックされるので、そのまま待つ。
「スタートアップオプションに問題が見つかりました。」と表示されたら、「しない」をクリックする。
「Windowsの起動に伴う問題~」を選び、「次へ」をクリックする。
「OS選択メニュー」が再度表示されるようになった。
方法
1-4
「コンピューターを修復する」をクリックする。
「コマンドプロンプト」をクリックする。
「bootsect」コマンドを入力し、Windows 7用のブートローダーに切り替える。
構成AではXPと同じパーティションにあるため、XPの再インストールで上書きされ、消えてしまう。
XPの再インストール前にブート情報をバックアップ
XPを再インストールする前なら、ブート情報を事前にバックアップしておくことでトラブルを回避できる。バックアップ後にWindows XPを再インストールし、ブート情報を書き戻す。その後ブートセクターを復元すれば完了だ。 バックアップはWindows XPを起動して作業する。Windows 7上では
一部のファイルがロックされてバックアップできないからだ。ブート情報は、先頭パーティションの「Boot」フォルダー内にある。Bootフォルダーには隠し属性が付いているので、エクスプローラの表示オプションを変更し、Bootフォルダーを丸ごとバックアップしておけばよい。もう一つのブート関連ファイルであるブートローダー「bootmgr」もバックアップする。バックアップ先は、ほかのパーティションやUSBメモリーなどでよい。必要な容量は全部合わせても14MB程度だ。 バックアップが完了したら、通常の手
順でXPを再インストールする。終了したら、バックアップしておいたBootフォルダーとbootmgrを書き戻そう。書き戻す前はXPのシングルブート環境になっているので、XPを起動する。そして、もう一度エクスプローラの表示オプションを隠しファイルが見えるように設定し、BootフォルダーとbootmgrをCドライブに書き戻せばよい。 ブート情報の書き戻しが完了しても、この時点ではXPのブートローダーが動作しているためまだXPしか起動しない。そこで最後に、Windows 7のブートローダーに切り替える。Windows 7のイ
「bootsect /nt60 c:」と入力し、[Enter]キーを押す
Windows 7のインストールディスクから起動する。この画面が出たら、「次へ」をクリック。
コピーする
コピーする
NIKKEI WinPC 2012.648 特別付録
ブート情報を再構築する
XPの起動情報を追加する
ブート情報を切り替える
方法
2-1方法
2-2
方法
3
「bcdboot」コマンドでブート情報を作成する。コマンドで指定するドライブレターは、diskpartコマンドで分かったものにする。この図では「e:」となる。その後、「bootsect」コマンドでWindows 7用のブートローダーに切り替える。
「diskpart」コマンドでWindows 7のドライブレターを確認する。今回テストした環境ではドライブの容量から、「e:」がWindows 7のドライブだと分かった。
今度はWindows 7が起動するので、「スタート」メニューの「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選ぶ。
OS選択メニューにWindows XPの情報が追加された。
①~④のbcdeditコマンドを順番に入力して、XPの起動情報を追加する。
「bootsect」コマンドでWindows 7用のブートローダーに切り替える。
ンストールディスクで起動し、コマンドプロンプトを開く。ここで、「bootsect」コマンドを実行することでブートローダーが切り替わる。再起動すると、OS選択メニューが復活する。
再インストールしてしまったらブート情報を再構築する
事前にブート情報をバックアップせずに、XPを再インストールしてしまったら、コマンドプロンプトで、ブート情報を再構築する必要がある。 ここでのポイントは、Windows 7がインストールされているパーティションのドライブレターを確認することだ。インストールディスクで起動すると、ドライブレターの割り当てが異なる場合がある。「diskpart」コマンドで一覧表示すると分かりやすい。続けて 「bcdboot」
コマンドで、ブート情報を作成する。ここでは、先ほど確認したドライブレターを指定する。以上でWindows 7を起動するためのブート情報を新規に作成できた。後はbootsectコマンドでWindows 7のブートローダーに切り替えればWindows 7が起動可能になる。 続いて、XPの起動情報を手作業で追加する。Windows 7を起動し、管理者モードでコマンドプロンプトを開く。「bcdedit」コマンドを、オプションを変えて4回、図のように順次入力する。これで、OS選択メニューが表示されるようになる。 構成Bの場合は、ブート情報のファイルがブート専用パーティションに保存されているため、XPを再インストールしてもブート情報は残っている。単にブートセクターが書き換えられただけなので、Windows 7のブートセクターに切り
①「diskpart」と入力し、[Enter]キーを押す
②「list vol」と入力し、[Enter]キーを押す
③「exit」と入力し、[Enter]キーを押す
このドライブレターを確認
④「bcdboot e:¥windows /l ja-JP」と
入力し、[Enter]キーを押す。
「bootsect /nt60 c:」と入力し、[Enter]キーを押す
替えるだけでOS選択メニューが復活する。XPの再インストールが完了したら、Win dows 7のインストールディスクから起動し、bootsectコマンドを実行するだけでよい。
①「bcdedit -create {ntldr} -d "Windows XP SP3"」と入力し、
[Enter]キーを押す
②「bcdedit -set {ntldr} device partition=¥Device¥HarddiskVolume1」と入力し、[Enter]キーを押す
④「bcdedit -displayorder {ntldr} -addlast」と入力し、[Enter]キーを押す
③「bcdedit -set {ntldr} path
¥ntldr」と入力し、[Enter]キーを押す
⑤「bootsect /nt60 c:」と入力し、[Enter]キーを押す
右クリック
特別付録 49NIKKEI WinPC 2012.6
仮想ハードディスクでデュアルブートする
Windows 7とXPのデュアルブート環境を構築するとき、追加でインストールするOS用のパーティションを確保するのが面倒だ。今月はVHDを使って簡単にパーティションを作成する方法を紹介する。
デュアルブート環境を構築するとき、通常は各OS用のパーティションを用意する。ただし日常的に使っているPCでは、HDDに未割り当て領域を残さないのが一般的だ。この状態で新たにOSを追加インストールするには、パーティションを圧縮して、空き領域を作成する、といった面倒なパーティション操作が必要となる。そのため、二の足を踏んでしまうことも少なくない。 Windows 7 Ultimateを使っていれば、こうした苦労はしなくても済む。VHD(仮想ハードディスク)へOSをインストールして、VHDからOSの起動が可能なので、専用パーティションを作成することなく、2つ目のOSを追加でインストールできる。
VHDにWindows 7を追加インストール
VHDへの大まかな追加インストール手順は下の図の通り。Windows 7のインストールディスクから起動するのは通常と同じだ。インストール先を指定する画面まで、手順を進める。
VHDは、このインストール先を指定する画面で作成する。[Shift]+[F10]でコマンドプロンプトの画面を開き、「diskpart」とコマンドを入力する。[Enter]キーでdiskpartコマンドを実行したら、次の行で作成場所(ここではCドライブのルート)やVHDのファイル名、容量を指定して作成する。VHDファイルの名前は任意だが、ここでは「Win7x64.vhd」と入力した。さらに将来、容量が足りなくなったとき拡張できるように、右ページの図のように拡張
可能な「expandable」形式にしておくとよい。 作成後にはVHDをマウントする。画面の③「select~」では作成した仮想ファイルを選び、④「attach~」でマウントする。⑤「exit」コマンドでdiskpartコマンドを終了したら、コマンドプロンプトを閉じる。 Windows 7のインストール画面に戻り、「最新の情報に更新」をクリックすると、作成したVHDが未割り当て領域として表示される。後はその領域を選んで、通常通りインストールを進めればよい。追加した領域を選ぶと警告メッセージが出るが、作業は通常通り進められる。インストールが完了すると、パーティションを分けて構築したデュアルブート環境と同様に、起動するOSの選択メニューが出る。 追加インストールしたWindows 7で起動すると、VHDがCドライブに割り当てられ、元々のCドライブ(第1パ
デュアルブートには別のパーティションを使うのが安全だ。しかしWindows XPの場合、未割り当て領域が無いと別のパーティションを作れない。Win dows 7のUltimateでは、VHD(仮想ハードディスク)にインストールできるので、新たにパーティションを作るより簡単にデュアルブートが可能になる。
パーティションを作るより簡単にデュアルブートにできる
デュアルブートのために、パーティションを作成するのは面倒
Windowsw XPでは未割り当て領域が無いと、新たにパーティションを作れない
Windows 7のUltimateならVHD(仮想ハードディスク)にインストール可能
VHDなら作成後に、容量の変更も可能
VHDへWindows 7をインストール
Windows 7のインストールディスクで起動
「コマンドプロンプト」を開く
「diskpart」コマンドでVHDを作成
VHDにWindows 7をインストール
「システム回復オプション」から「コマンドプロンプト」を開く
「diskpart」コマンドで容量を拡張
「ディスクの管理」を開く
「ボリュームの拡張」を実行
インストールディスクで起動
VHDの容量を増やす
Windows 7のインストールディスクで起動
文/松永 融
NIKKEI WinPC 2012.650 特別付録
VHDを作成してWindows 7をインストール
ーティション)もDドライブとしてアクセスできる。
Windows 7用に作成したVHDの容量を増やす
VHDの利点は、パーティション操作が不要なことだけではない。システムドライブの容量が足りなくなったときに、簡単に容量を増やせるのも大きなメリッ
トだ。実際のドライブで容量を増やすには面倒なパーティション操作が必要だが、VHD形式のドライブでは元のドライブのパーティションに空き容量さえあれば、diskpartコマンドで簡単に容量が増やせる。ここでは一例として、32GBで作成したVHDを40GBに拡張してみよう。 VHDにインストールしているWin-dows 7が起動している状態ではVHD
ファイルがロックされるため操作できない。そこでWindows 7のインストールディスクで起動し、コマンドプロンプトを開いて操作する(次ページの図を参照)。「コンピューターを修復する」を選んで画面を進めると、コマンドプロンプトを起動できる。 1行目でdiskpartコマンドを入力し、2行目でVHDファイルを選択。3行目
上の画面のように、未割り当て領域が無いHDDやSSDでも、VHD(仮想ハードディスク)を使えば新たにドライブを作成できる。ここでは、64GBの第1パーティション内にVHDを作成した。
Windows 7のインストールディスクで起動し、通常の手順でインストールを進めていく。
インストール先を指定する画面で、[Shift]キーを押しながら[F10]キーを押す。
[Shift]+[F10]キー
「未割り当て領域」ができた
コマンドプロンプトが開く。ここで「diskpart」コマンドを実行し、VHDを作成する。②では「C:¥」の後に作成するVHDの名前を決めて入力する。「maximum=」の後にVHDの容量を入力する。「type=」の後は容量の固定/可変を指定する。ここでは可変の「expandable」にした。
①「diskpart」と入力し、[Enter]キーを押す
④「attach vdisk」と入力し、[Enter]キーを押す
⑤「exit」と入力し、[Enter]キーを押す
③「select vdisk � le="C:¥Win7x64.vhd"」と入力し、[Enter]キーを押す
②「create vdisk � le="C:¥Win7x64.vhd" maximum=32768 type=expandable」と入力し、
[Enter]キーを押す
「最新の情報に更新」をクリックすると、仮想ハードディスクを認識できる。この領域を選んでインストール作業を進める。下段の警告は無視してよい。
特別付録 51NIKKEI WinPC 2012.6
VHDの容量を増やす
VHDにインストールしても起動画面は変わらない
インストールが完了すると、通常のデュアルブートと同様にOS選択メニューが現れる。
VHDにインストールしたWin-dows 7で「ディスクの管理」を開いたところ。VHDがCドライブに割り当てられ、元々のCドライブもDドライブとしてアクセスできる。
今回のように、VHDを容量可変で作成すれば、後から容量を変更できる。Windows 7のインストールディスクで起動し、「コンピューターの修復」をクリック。
画面のように「diskpart」コマンドを入力することで、VHDの容量を増やせる。②の「=」の後は、VHDを作成したときに入力した名前、③の「maximum=」の後は、拡張後の容量を入力する。ここでは40GBに拡張した。操作が終わったら、インストールディスクを取り出し、再起動する。
Dドライブを開けば、自分自身のVHDファイルも確認できる。Windows 7上では、このファイルがCドライブに割り当てられている。Windows 7の環境をバックアップする場合は、このファイルをほかのドライブへドラッグ・アンド・ドロップするだけ。Win dows 7上からでも手軽にコピーできる。
「システム回復オプション」が開く。検索が終わるまで待つ。
回復ツールを選ぶ画面では、「コマンドプロンプト」をクリックする。
「Windowsの~」が選ばれていることを確認し、「次へ」をクリック。
OS選択メニューが出る
VHDのドライブ
VHDの実体
①「diskpart」と入力し、[Enter]キーを押す
④「exit」と入力し、[Enter]キーを押す
③「expand vdisk maximum=40960」と入力し、[Enter]キーを押す
②「select vdisk �le="C:¥Win7x64.vhd"」と入力し、[Enter]キーを押す
NIKKEI WinPC 2012.652 特別付録
でドライブの最大サイズを40GBに拡張し、4行目でdiskpartコマンドを終了する。コマンドプロンプトの画面を閉じたら、「再起動」ボタンをクリックしてWindows 7を再起動する。 「ディスクの管理」を開くと、8GBの未割り当て領域が追加されているのが分かる。VHDのサイズ自体は40GBに拡
張されたものの、パーティションのサイズは元の32GBのままだ。そこで次に、Cドライブを8GBの未割り当て領域まで拡張して、パーティションのサイズを40GBにする。「ボリュームの拡張ウィザード」に従って操作するだけで作業は完了する。 VHDは、HDDやSSDに空き容量
さえあれば、簡単に作れる。OSを追加インストールできるし、バックアップや容量の拡張も簡単だ。気になるのは、VHDの性能だ。そこで、通常のパーティションとVHDでどの程度性能に差が出るのか、測定した。その結果Win-dows 7の起動時間は、VHDでもほとんど変わらなかった。
「ディスクの管理」で容量を増やす
VHDでも、速度はあまり変わらない
Windows 7の起動時間
「ディスクの管理」の画面を開く。Cドライブを右クリックし、「ボリュームの拡張」を選ぶ。
拡張後の「ディスクの管理」画面。Cドライブが40GBに広がった。
「完了」をクリック。これでパーティションが広がる。
「ボリュームの拡張ウィザード」が起動する。「次へ」をクリックして、先に進む。
この画面で、拡張に使用する領域を指定する。この場合は自動的に選択されているので、確認してそのまま「次へ」をクリックすればよい。
左のような2つの環境で測定した。一般的なデュアルブート環境では、それぞれ32GBの専用パーティションを作成し、各OSをインストール。VHDを利用したデュアルブート環境では、64GBのパーティションにXPをインストールし、同じパーティション内に32GBのWin-dows 7用のVHDを作成してインストールした。
Windows 7の起動時間を測定した結果。VHDは通常のパーティションとほとんど変わらなかった。
【テスト環境】CPU:Core 2 Extreme QX9650、メモリー:DDR2-800 1GB×2、マザーボード:P5K-E(ASUSTeK Computer)、SSD:MXSSD2MJTP-128G(Mach Xtreme Technology、128GB)
※ストップウオッチで3回測定した平均値
一般的なデュアルブート
速い⬅
VHDを利用したデュアルブート
Windows XP Windows 7 データ
32GB 32GB
Windows XP + データ
64GB
32GB
VHD(Win7) (単位:秒) 0 4 128 16 20
通常のパーティション 18.1
VHD(仮想ハードディスク) 17.7
右クリック
パーティションが広がった
8GBが「未割り当て」
「ディスク1」が選択されていることを確認
特別付録 53NIKKEI WinPC 2012.6